1.外国への意匠登録出願

日本で意匠権を取得できても、海外でその権利を主張することはできません。意匠権は各国ごとに認められるものなのです。

例えば、あなたは日本において、あるデザインの玩具Aについて意匠権を取得し、販売に向けて準備をしていたとします。玩具Aの製造は、コストの安いB国で行うこととしました。この場合、もしB国で、同様のデザインの玩具等について、偶然他人が意匠権を得ていたとすると、逆にその国での玩具Aの製造について権利侵害で訴えられてしまう恐れがあるのです。
したがって、日本での意匠権を取得した場合でも、他の国で製造や販売等を行う場合には、それらの国でも意匠権を得ておく必要があります。

ところで、意匠権には、特許や商標などと異なり、世界的に統一されたルールは今のところありません。したがって、 権利を取得したいそれぞれの国に対して個別に直接申請する必要があります。通常は、日本の代理人からそれぞれの国の代理人へその国の特許庁(に準ずるもの)への手続きを依頼しますので、日本での意匠権取得時(またはその後)、同じ日本の代理人に海外への手続きを依頼するのが確実です。

なお、日本での出願から6か月以内であれば、「優先権」というものが認められる場合があります。優先権が認められると、他の国への出願は日本での出願日になされたものと見なされるため、権利化において有利になります。