1. 裁判における意匠の類比判断

意匠権者が自己の意匠権に基づいて、他人に対して権利行使を行うと、意匠権の内容と、他人の製品の意匠とが、同一かまたは類似するかが判断されます。
意匠が類似と判断されれば、権利行使が認められ、製造販売の差し止めや損害賠償請求が認められます。逆に、類似しないと判断されれば、権利行使は認められません。 意匠の類否判断は、物品の同一・類似の判断と、意匠の内容(形態)の同一・類似が判断され、その一方が非類似と判断されれば、意匠は非類似となります。

両意匠の物品の類否判断は、機能と用途に共通性があるか否かで判断されます。両意匠の形態の類否判断は、美観が共通するかによって判断されますが、その際には、登録意匠の創作性の程度などが考慮されます。すなわち、意匠の類否判断を行う際には、公知意匠の存在やその物品の有する基本形状、機能に伴う形状なども考慮されます。 なお、意匠が類似するか否かは、需要者の観点を基準として判断されます。